
亜鉛不足から薄毛!というのはよくある話。
髪の合成に必要となる必須ミネラルですから、不足すれば髪に何らかの影響があらわれます。
もちろん、亜鉛欠乏症は体にも様々な症状となってあらわれるため、いち早く察知して補えば、抜け毛予防、薄毛予防になります。
亜鉛が不足してしまう原因と、亜鉛の育毛効果についてまとめてみました。
亜鉛とは?
亜鉛は健康な体の維持に欠かすことができないミネラル。
およそ300種類の酵素の組成に関与しており、細胞分裂やタンパク質の合成、免疫活性化、新陳代謝など、健康な体の維持のために消費される機会が多い。
しかし亜鉛は鉄などのミネラルと同様に、体内への吸収率がとても低いといった特徴があり、食事などから摂取してもすべてが吸収されるわけではない。
さらに日本の土壌は亜鉛などのミネラルが乏しいですから、日本人は亜鉛が不足気味。意識していないと不足しやすいミネラルです。
亜鉛の育毛効果
薄毛とまではいかないものの、亜鉛が不足すると髪の質が悪くなり、抜け毛や切れ毛の原因に。髪のパサつき、ツヤがないといった事にも繋がり、美しい髪の妨げにもなります。
髪のほとんどを占めるのはケラチンというタンパク質。いくら食事などからタンパク質を多く取り込んでも、体内でいったん分解されてから亜鉛の力をかりてケラチンに合成されるため、亜鉛が不足するほど髪の質が悪くなります。
また亜鉛には、AGA(男性型脱毛症)抑制効果があるといわれており、髪の成長を止めてしまうDHT(ジヒドロテストステロン)の産生を抑えます。
健康な体から健康な髪が生えるという意味でも、薄毛予防、育毛に亜鉛はとても重要なミネラルです。
亜鉛が不足する要因
亜鉛の吸収率が下がる要因
・食物繊維は亜鉛などのミネラルと吸着してしまい、食物繊維と一緒に体外へ排出されてしまう。
・スナック菓子やインスタント食品などの添加物に用いられるポリリン酸は、亜鉛と結合する性質があり、体内への吸収率を下げます。
・パンなどの小麦粉製品、インスタント食品に含まれるフィチン酸も、亜鉛と結合する性質があり、吸収率を下げます。
・ニンジンやほうれん草などの緑黄色野菜に含まれるシュウ酸も、亜鉛と結びつきやすく、吸収を妨げてしまう。
亜鉛を食事から摂取しても、体内に吸収されにくいのはこうした要因から。亜鉛の体内への吸収率は約30%という報告もあります。
亜鉛が消費される要素
・激しい運動で疲労がたまると、亜鉛が消費される。
・ストレスも亜鉛を消費します。
・アルコールを無毒化するために亜鉛が消費されるため、過剰飲酒は亜鉛を大量に消費する。
・射精するたびに亜鉛が消費されます。
亜鉛不足が疑われる症状
亜鉛不足による症状は他の栄養不足による症状と重なるため、わかりにくいので、日頃から注意しないと亜鉛は不足しやすい。
亜鉛をたくさん体内に取り込むには?
・亜鉛と同時にクエン酸をとると、キレート作用で亜鉛を包み込むため、体内へ吸収されやすくなる。
・ビタミンCはクエン酸のキレート作用を強める働きがあるため、亜鉛の吸収率を上げます。
・亜鉛サプリメントの利用。
亜鉛を多く含む食品
亜鉛の摂取量の目安
成人男性…推定平均必要量10mg、推奨量12mg、上限量40mg
成人女性…推定平均必要量7mg、推奨量9mg、上限量35mg
まとめ
亜鉛は食事などから1日の必要量を摂取しようとしても、なかなか満足いくだけの量を確保できないもの。
そういった事から髪のトラブルを抱えている場合、サプリメントを利用するのは合理的。しかし、サプリの摂取の仕方にも注意しないと、せっかくサプリを利用しても、体内の吸収率を下げてしまいます。
コーヒーや紅茶に含まれるタンニンも亜鉛の吸収を妨げるため、食後にコーヒーなどを飲む場合は、時間をずらしてサプリを利用しましょう!
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